親鸞会批判の真実

（83）アーサー・C・クラーク「人間の本質は悪」

歴史に名を残す、SF小説家、アーサー・クラークが９０歳で 亡くなりました。
もっとも知られている作品が『２００１年宇宙の旅』

キューブリック監督とコンビを組んで映画（クラークが脚本）になり、 歴代の映画SF部門で「スターウォーズ」や「ブレード・ランナー」 などを抑え、何度もNO.1を獲得しています。

この映画に、

人類の祖先（類人猿のような生き物）が敵を殴り殺した骨を 空高く放り投げると、それが、宇宙に浮かぶ「宇宙船」につながる、 という有名なシーンがあります。

※４００万年を一瞬でジャンプする映画史上最大のフラッシュ・フォワード（時間をジャンプするカットのつなぎ）と評されます。

この場面は、
「骨から宇宙船までの進歩を 一瞬で表現した」
と思われていますが、そうではありません。
なぜなら、この宇宙船は「ただの宇宙船」ではない。核ミサイルで敵国を狙う「軍事衛星」なのです。

キューブリック監督が書いたシナリオでは、 「大国同士が核ミサイルを突きつけ合って、全面戦争勃発寸前」 という主旨のナレーションが流れることになっていた。

つまり、
「人間はこん棒を核兵器にまで進歩させてしまった」
という不気味な場面なのです。

骨から核ミサイルへのカットつなぎは、武器を使うことで 進化した人類が、ついに究極の武器、核爆弾まで生み出してしまったという意味が象徴的に描かれているのです。

キューブリックはいう。「人間の本質は悪ではないか」と。

そして「２００１年宇宙の旅」についてのインタビューで、 こう語ったといいます。

「人類の本性を変えない限り、核戦争による自滅という悲劇を 避ける方法はない」

＞＞次へ（84）葬式だけの寺は不要

<<前