親鸞会批判の真実

（93）趣味や生きがいの本質（ラッセルの幸福論）

バートランド・ラッセルの『幸福論』より。

趣味や生き甲斐とは何か、ということを語っています。

酒を飲むことは、一時的な自殺にほかならない。
いかなる形においてでも、陶酔を求める人間は、忘却以外の希望はすべて投げ捨ててしまっている。
趣味や生き甲斐は、多くの場合、いや、おそらく十中八、九まで根本的な幸福の源泉ではなくして、むしろ現実からの逃避の方法であり、直面するのにはあまりにも困難な何かの苦痛を忘れるための手段にすぎないだろう。

そして、クルーチ氏の次の言葉を引用しています。

「われわれは動物として生きるよりも、むしろ人間として死にたい」

私たちは幸福になるために生きています。
幸福になるために、趣味や生きがいに打ち込む人も多いでしょう。しかし、趣味や生きがいは、私たちの幸福とどういう関係があるのか。ラッセルは、現実の苦痛からの逃避の手段になっているのだと説明しています。

無論、苦しみから一時的に逃れることはできても、根本的解決にはなりません。

人生の目的は、幸福であって、苦痛の一時的な忘却ではありません。
しかし、あまりに大きな問題に、せめて苦しみを一時でも忘れることができれば、と多くの人はあきらめているのでしょうか。

親鸞聖人は、人生の目的は、私たちの苦悩の根元を知り、解決し、この世から無碍の一道に出ることだと教えられています。

「念仏者は無碍の一道なり」（歎異抄第７章）
「弥陀に救われ念仏する者は、一切が障りとならぬ、絶対の幸福者である」

親鸞聖人の明らかな断言です。

苦しみからの逃避を続ける生活は、外敵の脅威につねにさらされる動物の生活と何ら変わりはありません。苦しみから目をそらさず、苦しみの原因を見つめ、その解決をしてこそ、絶対の幸福者であり、真の人間としての人生が開ける。
　親鸞会は、このことをお伝えし続けているのです。

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