なぜ親鸞会をやめたのかを読んで


1.なぜ親鸞聖人の言葉がないの?
2.親鸞聖人の言葉 その1
3.親鸞聖人の言葉 その2
4.親鸞聖人の言葉 その3
5.信心決定は「ユートピア」?
6.因果の道理が分かっていない
7.ごまかしの人生
8.本願寺で信心獲得を求める人は
9.親鸞聖人の願い
10.蓮如上人の布教精神
11.マインドコントロール?
12.命の尊厳教える親鸞会
13.哲学者、池田さん急逝を惜しむ
14.後生の一大事について
15.善知識ってどんな人?
16.無条件服従について
17.財施)
18.善知識と悪知識
19.これが獲信か
20.こんな人工信心もある
21.サイデンステッカー教授を悼む
22.ほんとうに知りたいこと
23.都合の悪いことは言わぬ本願寺
24.本願寺「宗制」を改正
25.歎異抄、思いっきり現代誤訳?
26.本願寺派御名号本尊が明確に
27.投稿「その信心は間違いです」
28. 親鸞会に出会って崩れた自力信心
29. マザー・テレサと神の不在
30. 何が助かったのやら……
31. 東京ボーズコレクション
32. セミと死
33. ヴィトゲンシュタインの日記
34. アインシュタインの言葉
35. 幸福感は脳で決まる?
36. 芥川賞作家・川上さんに答える
37. 芥川賞作家・川上さんの悩み
38. ドラマ「白夜行」と歎異抄
39. ジム・ロジャース氏と親鸞会
40. 歎異抄の魅力の源泉
41. 本願寺門主も昔はよかったと歎く
42. ギラリと光るダイヤのような日
43. 西本願寺門主大谷光真氏の信仰
44. サリンジャーも仏教が大好き
45. 獲信した人すべてにあてはまる
46. 脳科学から見た仏説
47. シェークスピアと親鸞会
48. 先端科学も仏教の一部
49. 歎異抄の魅力を語る声
50. 「余命一ヶ月の花嫁」より
51. 「呼吸が止まる」極限の不安
52. 茂木健一郎さんも知りたいこと
53. 体験至上主義者を破るー三木清
54. アーサー・C・クラークと仏教
55. 奥菜 恵さんに、お奨めしたい本
56. プラトン「国家」と親鸞会
57. ジョブズと親鸞会
58. プラトン「ゴルギアス」
59. 哲学に専心・プラトンと親鸞会
60. プラトン「国家」と親鸞会2
61. プラトン「国家」と親鸞会3
62. 死−プラトン「国家」と親鸞会4
63. 心 プラトン「パイドン」
64. プラトン「クリトン」と親鸞会
65. アリストテレス真の智者と親鸞会
66. デカルトと『歎異抄』
67. 難問は分割−デカルトと親鸞会
68. 一度はすべて根こそぎ…デカルト
69. キルケゴールと親鸞会
70. 「たとえ全世界を征服しても」
71. 人間とは精神(心)キルケゴール
72.「不安」−キルケゴール
73. 絶望が最も好む場所キルケゴール
74.『実存への3段階』1
75.『実存への3段階』2
76.『実存への3段階』3
77. ソクラテスの弁明
78. 親鸞会を非難するものたちの大罪
79. 造られた〝獲信体験〟
80. 善の勧めを、なぜ絶讃されたか
81. 真仮を知らぬもの
82. 本物と造花の見分け方
83. アーサークラーク「人間の本質」
84. 葬式だけの寺は不要
85. 生きる意味はどこで決まるか
86. スカイ・クロラ−唯一の問題
87. ウッディアレン
88. 終わりのない日常が人生ではない
89. 偽なる者は甚だもって多し
90. 30年間聞いたが助からなかった
91. もし、そんなところがあれば
92. アレクサンダーもできなかった
93. 趣味や生きがいラッセル幸福論
94. 疑似体験のメカニズム
95. 蓮如上人のお嘆き
96. 獲信の近道?
97. 信仰の奇形児
98. オアシスに潜む 闇の声
99. 三業惑乱に学ぶ
100.善を勧めぬ浄土真宗の凋落
101.「善のすすめ」は弥陀のご方便
102.「心の向き」がポイント
103.どうすれば弥陀に救われるか
104.畏れざれの呼び声



なぜ親鸞会をやめたのかを読んでレッスン


レッスン1.人間の論理について
レッスン2.マインドコントロール
レッスン3.思考停止
レッスン4.トルストイ
レッスン5.まだ分からないのか
レッスン6.夢さめる
レッスン7.五逆罪
レッスン8.謗法罪
レッスン9.聴聞姿勢
レッスン10.感謝の心
レッスン11.不幸な人
レッスン12.自明なこと
レッスン13.幸福な人
レッスン14.真実は一つ
レッスン15.反証可能な真理?
レッスン16.三世因果
レッスン17.破滅の道
レッスン18.ナワをうらむ泥棒
レッスン19.無限の向上
レッスン20.仏法の精粋
レッスン21.日々の精進
レッスン22.疑謗と仏縁
レッスン23.信ずる衆生と謗る衆生




親鸞会関連リンク


マインドコントロールと親鸞会の真実

親鸞会とマインドコントロール「親鸞会はマインドコントロールをしているのではないか」という批判を論破するサイト。
マインドコントロールとは何か、そして、親鸞聖人の教えはいかなるものか、他力の信心とは何なのか、詳しく解説しています。
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Top>>親鸞会批判への回答>>(30)何が助かったのやら……
親鸞会 空白

(30)何が助かったのやら……


ハッキリしない信心に二人で決別


 土蔵秘事の儀式を受けたいとこ同士が、ともに親鸞会の会員となった。山本映子さん(仮名・70代女性)と中川ヨシエさん(仮名・70代女性)に、経緯を聞いてみた。

―――山本さんは、子供の時だったそうですね。

山本「小学五年の春休みでした。うちは代々、土蔵秘事だったので、祖父に、『おまえも行け』と言われたのです。
  大きな家に、裏口から入っていきました。朝9時から夕方5時まで一週間、地獄、極楽の絵を見ながら、仏教の話を聞かされました。
  でも、子供だもんで、聞いとりゃしません。お菓子をもらったり、皆で食事するのが楽しみで、通いました。
  縁故のある子供が15、6人、付き添いの大人が3、4人はあったでしょうか。最終日に儀式があってビックリしました」


秘密の儀式


―――儀式の様子を聞かせてください。

山本「深夜12時ごろ、始まりました。仏前には、四つ折りにした布団が置いてあり、左右に、若い男の人が2人。仏壇の右に、善知識と名乗る男が座っていました。子供たちは、右側の壁沿いに、ずらっと並ばされたのです。

 最初に、『どうぞお助けください』と言うよう、促されました。両手を上げて、『どうぞ』、手を畳につけて、『お助けください』。皆一斉に、何回か、繰り返しました。
  その後、目をつぶるように言われ、一人ずつ、仏壇の前へ。

 左右から男の人に、だーんと頭を布団に押さえつけられて、『お助け、お助け』と、5、6回、言わされました。
〝善知識〟の『よしっ』の声で、皆のいる側に連れ戻され、念仏を称えて、おしまい。最後の人の儀式が終わると、名前が書いてある誓約書に母印を押すよう、促されました。

『このことは絶対、秘密だよ』
と言われて。昔は、血判だったそうです。

 こうして一晩に、15、6人が〝信心〟を頂きました。何が助かったのやら、分かるはずもありません」

―――中川さんは?

中川「30代でした。叔母(山本さんの母)に、
『一念にあわんと極楽に往けんよ。一念にあう儀式があるから、行かない?』
と誘われました。私の時は、仏教の話もなく、初めて訪ねた日に、儀式があったのです。

 始まると同時に電気が消され、ろうそくの明かりだけが揺れていたのを覚えています。
  仏壇の前にあった布団の正面に座らされ、ほかの人は私を囲むように並んでいました。後は、山本さんの時と同じで、目をつぶったまま、布団に頭を押さえつけられ、『お助けください』と何度も叫んだのです。

『これでよし』の〝善知識〟の声で目を開けると、仏壇のろうそくの光で、絵像の阿弥陀仏のお姿が目に入りました。それで、
『これで助かったのかなー』
と思いました。

『一念にあったで極楽に往ける。簡単に助かるものだなぁ』
と、感じたのです。
『今日の日をしっかり覚えていなさい』
と〝善知識〟に言われたので、
『3月21日』
の日付は、しっかり記憶にあります。大人ばかり、5、6人が儀式に会いました」

※ここでいう善知識は、信心を認可するニセモノのことだから、実態は悪知識。


母の信心が崩れて


―――自分の信心が間違いと知らされたのは……?

山本「儀式を受けた時も、あまりうれしく感じなかったのですが、いよいよおかしいと思ったのは、母がガンに冒されてからです。
  部屋へ食事を持っていった時、母は、
『行く先が分からん、行く先が分からん』
と嘆いて、ひどく苦しんだのです。儀式を受け、日ごろ、念仏称えて喜んでいたのに、これは変だと思いました。

 20数年前、新聞広告で親鸞会を知り、すべての疑問が解消した時には、母が亡くなって3年たっていました」

―――疑問が晴れたのは、親鸞会で高森顕徹先生の説法を聞かれてですか。

山本「はい。高森先生は、この世でハッキリすると言われるでしょう?
  もったいないことに、初めは、そんなことないと思ってしまって。儀式を受けた時に、ハッキリしなかったからです。

 でも高森顕徹先生は、お聖教の根拠を示して話されるので、ハッキリするのが本当だと分かったのです。『教行信証』のお言葉を教えていただいた時には、本当に驚きました。

『真に知んぬ。弥勒大士は、等覚の金剛心を窮むるが故に、龍華三会の暁、当に無上覚位を極むべし。念仏の衆生は、横超の金剛心を窮むるが故に、臨終一念の夕、大般涅槃を超証す』

のご文です。

 阿弥陀仏に救い摂られた親鸞聖人は、
『本当だったなぁ!』
とおっしゃっているではありませんか。

 あの弥勒菩薩と、今、同格になって、しかも、弥勒は56億7千万年後(龍華三会の暁)でなければ、仏のさとりが得られないというのに、弥陀に救われた人は、命終わると同時に浄土へ往って、仏のさとりが得られることに疑いがないとおっしゃっているのですから。

 こんなとてつもないことが、ハッキリしないワケがない。ハッキリしなかったあの儀式は、やはり偽物だったと気づいたのです」

中川「私は、山本さんに誘われて、親鸞会のご法話会場で、高森顕徹先生にお会いできました。親鸞会では、教えを詳しく聞かせていただけるのが、うれしくて。次々に、親鸞会発行の著書を読ませていただきました。

 ある日、『こんなことが知りたい』1を拝読していたら、『土蔵秘事の法門とはどんなものなのか』という問答があった。そこに書かれていた秘事の特徴は、まさに、あの時の体験そのもの。
〝信心をもらった月日に覚えがなければならぬという〟とか、
〝彼らのいう善知識から信心が認可される〟とか。
ありゃ、これだわ、と」


秘事の親玉、病床に泣く


―――真実を知らされてから、土蔵秘事の主催者のところへ行かれたそうですが。

山本「その知識は当時、病に伏していたんですが、私が訪ねると、何とか縁側まで出てきました。講師から聞いた話を繰り返すと、その人は、じっと耳を傾けていました。
  そのうちに、大粒の涙をぼろぼろ流して、泣かれるではないですか。体がつらいのかと、
『悪かったねえ、あんた、起こして』
と、声かけたら、
『いや、そうじゃない』
と言う。

『お釈迦さまは、本当の仏教はなくならんと言ってござったけど、これは、本当の仏教じゃぜ。おみゃーは、よかったなあ』
って。

 亡くなったのは、それから間もなくでした。もう少し早かったら、秘事の者を正してくれただろうにと、悔やまれてなりません」


難中の難事


中川「こんなこともありました。私の家は、もとは高田派(浄土真宗の一派)です。高田派では勤行の時、『御文章』を読まないんですね。親鸞会とご縁があってからも半年は、高田派の勤行をしていました。

 その後、『御文章』を拝読するようになって、2帖14通を読んだ時に、驚いた。

『秘事法門といえることは、更に仏法にてはなし、あさましき外道の法なり。これを信ずる者は永く無間地獄に沈むべき業にて徒事なり』

とある。あー、蓮如上人も、こんなに明らかに教えておられる。間違ったままなら、大変だったと思いました」

山本「うちのほうの土蔵秘事は、『御文章』の5帖目ばかり読んでいる。ほかを読まないから、高森先生にお会いするまで私も、分からなかったんですね。知らぬままだったらと思うと、本当に恐ろしい……」

中川「信心決定は、簡単ではない、難の中の難事だと、聞法させていただくほど、知らされます。励まし合って、無上仏から他力の大信心を賜るまで、親鸞会で光に向かって進ませていただきたいと思います」

 

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