親鸞会批判の真実

（70）「たとえ全世界を征服し、獲得したとしても」－キルケゴールと親鸞会２

生きることと無関係に探求される抽象的・客観的真理 （例えばヘーゲルの体系）を批判し、「そのために生き 、そのために死ねるようなもの」を心底もとめたキルケゴール。
その代表作『死に至る病』には、こんな言葉があります。

『自分自身を忘れるという、もっとも危険なことが世間では、いとも簡単になされている』

まず大事なのは「自分自身を知る」ことでしょう。

ソクラテスは「汝自身を知れ」という有名な言葉を残しています。

キルケゴールの言葉は次のように続きます。

『どのような喪失にしろ、これほど平静にすまされることはないもので、ほかのものなら何を喪失しても、腕１本、足１本、金５ターレル 、妻、そのほか何を失っても、人はすぐに気づくのである』

たしかに、財布を落としたら、お金が必要な時に気づいてあせります。 ましてや恋人を失ったり、小指を失って（！）気付かないなんてありえません。

ところが、もっとも大事なはずの自分自身を失っていても気づかないのが多くの人間だというわけです。

考えてみれば、自分のことは当たり前に思いすぎて、あまり考えてないかも知れません。

そして、キルケゴールは日記にこう記しています。

『たとえ全世界を征服し、獲得したとしても、自己自身を見失ったならば、なんの益があろうか』

真実の自己を知る。

これが人生の、すべてです。本当の自分を、教えられたのがお釈迦様の仏教であり、その仏教をそのまま教えられたのが親鸞聖人です。親鸞会は、その親鸞聖人のみ教えを、そのままお届けしています。

次へ＞＞（71）「人間とは精神（心）である」－キルケゴー

　　<<前